プロジェクトフローと作業タスク

ホームページプロジェクトプロジェクトの始動、要件定義

  1. オリエンテーション・ヒアリング・・・クライアントの課題やホームページ作成を行う上での諸条件を確認する。どのようなホームページを目指すのか、競合となるサイトはどこなのか、どのような成果を求めているのか。予算やスケジュールは明確になっているかなどをヒアリングする。漏れのないようにあらかじめヒアリング項目をリスト化するのが望ましい。
  2. 現況分析・情報収集・・・企画を立てるための事前準備として様々な情報を収集する必要がある。メインは現状分析。現状あるサイトの集客状況、ユーザビリティ、ログなどからユーザー動向を探ったりすることで課題が何かを明確にする。また、業界動向、クライアントの企業動向、製品やサービス市場での評価など関連情報も集めておく。
  3. サイトのコンセプトメイキング・・・課題と目的、要件が明確になればそれを実現するためにサイトにどのような機能や情報提供の方法があるのかを検討する。これがサイトのコンセプトメイキングだ。例えば、20代OLの仕事用の服を比較検討できるポータルサイトという具合に一言で言えるようなものが望ましい。
  4. 企画立案 コンテンツプランニング・・・サイトのコンセプトに合わせてどのようなコンテンツをどのように提供するのかをプランニングする。コンテンツはユーザーをサイトに来訪させるための集客用コンテンツと最終的に到達してほしいコアコンテンツにどう導線を結び付けるかの両面から検討を重ねる必要がある。
  5. 情報設計・・・大まかなサイトの構成、そこに盛り込むコンテンツの内容を決め、サイト内でのユーザーの特性を想定して最終的な成果に結びつけるように情報を構造化する。この段階でサイト全体の情報量や大まかな作業ボリュームが決まる。
  6. コンセプトデモ デザインカンプ・・・アートディレクターがトップページを中心に、各セッションの代表的なページのデザインイメージを提案する。その他、サイト全体の配色やグラフィックのテイストについてもカンプもしくは既存のサンプルなどをもとに具体的にイメージできるものを用意する。
  7. システムフロー・・・通販、会員登録、データベース処理、動画再生などのサイトの仕様に応じたシステムをどのように構成するのか、また実際に運営開始後の情報フローはどのようなものになるのか提示する。静的なサイトでは神経質になる必要はないが、業務に密着した動的なサイトでは重要項目だ。
  8. 予算・スケジュール・・・企画内容に応じた制作費がいくらになるのか、作業量、工数などから試算したものをもとにクライアント向けの見積もりを作成する。また、スケジュールに関しては公開予定日とそれまでの様々なクライアントチェックがどの段階でいつ行われるかを詳細にする。
  9. 企画書作成・プレゼンテーション・・・1~8までの情報を企画書に簡潔にまとめ、デザインカンプなどとともにクライアントにプレゼンテーションする。プリントアウトされた企画書でもよいが、プロジェクタなどに投影して説明し数タイプのプロトタイプを実際にモニタ上でみられるようにするとより効果的だろう。複数の制作会社による相見積もり、企画コンペなどでは特に企画の妥当性や他社との差別化を強調しておく。
  10. 発注先の選定・・・企画内容、見積金額、制作会社の構築事績などから発注先を決める。コンペ結果に関わらず、今後の参考の為にも選定理由などをクライアントに聞いておくとよいだろう。
  11. 企画の決定・・・発注が決まったら、制作に際して業務委託契約や発注契約を行う。発注契約はサイトの仕様決定が済んでいないとできないので制作スタート直前になるケースもある。また、受注が決まったからと言って、プレゼンテーションで提供した企画通りになるとは限らない。この段階で再度、企画の方向性を確認しておく。
  12. メンバーのアサイン・・・実際に制作がスタートした場合に必要なスキルを持ったスタッフを招集し制作体制を作り上げなければならない。規模が大きくなるとこうしたスタッフを管理したり、作業の進捗状況を確認するだけでも大変なことになる。プロジェクトマネージャーなどが進行を管理する補佐役がいれば心強い
  13. オールスタッフ打ち合わせ・・・サイトコンセプト、企画、スケジュールをもとに、製作スタッフが集まり、企画内容、作業ボリュームや難易度、業務フローのチェック、制作するうえでの課題やリスクなどを検討する。キックオフミーティングとも呼ばれる。
  14. 企画のブレイクダウンやサイト仕様・・・クライアントと確認した規格の方向性に合わせて、具体的な全頁のコンテンツ内容、リンクや遷移などの情報構造、サイト構築のインフラ作り、必要なシステム開発や処理フローの方法などすべてを明確にする。
  15. 仕様決定・・・サイト仕様、スケジュール、メンバーの役割分担と作業タスクなど実制作に必要な情報をまとめ上げ全員で共有できるようにする。
  16. 進行、制作管理・・・実際の作業に入ると担当者は自分の持ち分だけで手一杯となり、全体には目が行き届かない。1パートの遅れが全体の遅延につながったり、サイトの仕様変更が一部で伝わっていないなどのトラブルを回避するためにも進行担当の厳しい管理が求められる。
  17. グラフィックス、ムービー作成・・・サイトのページには非常に多くの画像素材が必要となる。全体のデザイン仕様に合わせてイラストを作成したり、写真を加工したりする必要が出てくる。最近ではFLASHなどのアニメーションも多用され、音や動画を扱う必要が出ている。
  18. コピー作成、編集構成・・・グラフィックと並んで重要なコンテンツの中心がコピー作成だ。ホームページに必要な情報がきちんと入っていなければ意味をなさないし、出版物を作るのと同様に、文章のテイストや校正作業が必要になる。通常はその分野に精通したライターが執筆する。
  19. プログラム作成・・・開発仕様書に従って、必要とされるプログラムを作る。Javascriptのようにクライアントサイドで動くものとCGIのようにサーバサイドで動くものがあり、それらが連携して動くことを想定して作る必要がある。多くの場合、デザイナーとの共同作業になる。
  20. HTMLコーディング・・・最終的に画像素材、テキスト素材などをデザインフォーマットの中に組み込んでいく作業。Dreamweaver,GoLiveのようなオーサリングソフトもあるが、最終的にはエディタによるタグ打ちもできないと処理に困ることも多い。
  21. サーバ構築・・・サイトの仕様に合わせた処理能力、データ容量、OSなどのスペックに合うサーバを購入あるいはほかの手段で用意しなければならない。サーバの運用、保守はコスト高なのでホスティングサービスを利用してサーバをレンタルするケースも多い。
  22. 運用テスト・・・完成したデータをサーバにアップロードして、デバックを行う。ページのリンクが外れていないか、プログラムがきちんと動作しているか、OSやブラウザのバージョンなどによって表示の不具合が生じないか、などの多方面からチェックを行う。
  23. サイトの公開と広報宣伝活動・・・検索エンジンユーザーに対するSEOやSEMなどの集客活動、そのほかバナー広告、メール広告、アフィリエイト広告などを組み合わせてサイトの来訪者を増やす努力を。
  24. ユーザーの対応、監視・・・ひとたび公開されると実に様々な問い合わせ、苦情などがユーザーから送られることになる。そうした対応がずさんだと、すぐに信用が失墜して印象が悪くなってしまうから注意が必要だ。
  25. サイト分析、アクセス解析・・・実際にどれくらいの人がどのコンテンツにアクセスしているのかを解析してその後の作業やリニューアルに反映させなければ、アクセス回数の向上は望めない。現在は様々な解析ソフトが市販で出回っている。
  26. 更新作業・・・更新の頻度、量、作業のワークフローなどをあらかじめ決めてきちんと運用していかなければサイトの価値は上がらない。制作会社が更新するのか、クライアントが更新するのかなど、作業分担も決めておく。
  27. リニューアル、キャンペーン・・・サイトの新鮮味を持続させるために行うのが、リニューアルやキャンペーンだ。デザイン的なリフレッシュ、時節や話題に合わせたコンテンツをタイミングよく届けることが重要だ。
  28. 運用体制と予算・・・公開後の更新作業、ユーザー対応、サーバなどの監視やトラブル対応など、運用に必要な項目についてワークフローや作業内容を決定しておく。そのために、必要な予算や体制もクライアントとの間で共有しておくこと。